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東京建物散歩~岩淵水門~

東京建物散歩~岩淵水門~

槙野
ねぇ、隅田川は昔荒川だったそうよ!

佐々木
うん?急にどうした?

槙野
明治43年にあった洪水をきっかけに荒川放水路と岩淵水門を作ったけど、1965年に出された政令で荒川放水路が荒川の本流になり、かつての荒川を隅田川と呼ぶことになったんだって。
隅田川に面している荒川区が荒川区と呼ばれているのは、かつて荒川に面していたからだと。

佐々木
初めて知った!

槙野
私も今回調べて初めて知ったの。
この前、その荒川と隅田川の分岐点である岩淵水門があるところに行ってきたんだけど、河川敷の桜が満開で、水門も桜も楽しめてすごくよかった!

長谷川
いいタイミングに行ったんだね!

槙野
そう。とても運がよかったと思う(❁´◡`❁)
水門は赤水門と青水門の二つがあって、二つの距離が300mしか離れていないから、二つの水門が同時に楽しめるの!

長谷川
300mの距離で二つもあるんだ!

槙野
先に造られたのが赤水門で、赤水門の老朽化などで新しく作られたのが青水門なの。
赤水門はもう稼働していなくて、青水門だけ稼働している。
ちなみに、赤水門は土木建築物としての価値を評価され、「東京都選定歴史的建造物」に選定されているんだって。
近くまで行って見れるし、水門の上も通れるようになっているから、色んな角度から楽しめるよ!

佐々木
1回行ってみたいね!

槙野
赤水門は土木技術者の青山士(あおやま あきら)さんが設計・施工をしていて、軟弱地盤のため、川底から約20mの鉄筋コンクリート枠を6個埋めて基礎を作ったらしいよ。
そのお陰で、1923年の関東大震災でも被害を受けなかったんだって。

長谷川
作ったのって大正時代でしょう?
その時代になかなかだね!

槙野
当時としてはかなり珍しくて、それ以降に造られた水門の手本になったそうよ!
青山士さんはパナマ運河の建設に参加した唯一の日本人で、最初は測量を担当したけど、後に技術力を認められて設計を任されるようになったんだって。

長谷川
パナマ運河って20世紀最大の土木工事と言われる工事だよね!
それの設計をしているというのはすごすぎる!

槙野
でしょう!
パナマから日本に戻ったタイミングで荒川放水路建設の指揮をすることになって、その流れで岩淵水門、今の赤水門を設計・施工することになったんだって。
川底から下に20mの鉄筋コンクリートの枠を作ったのはパナマ運河建設での経験からだそうよ。

佐々木
やっぱり経験って大事だね!

槙野
ちなみに、赤色は昭和30年代に行われた改修工事のときに塗ったらしい。

佐々木
それで赤水門という愛称になったんだ。

槙野
青水門の方は1982年に完成されていて、川底から約40m下にある砂礫層で支持させているんだって。
水門の上に設置されている巻上機は遠隔でも操作可能で、電気装置だけでなく、地震に備えて電気が使えない状況でも被害を防げるように、水門の重みで水門を下げれる自重降下機能を持つ装置も整備されているらしい。

長谷川
あらゆる可能性を考えてしっかり整備しているんだね!

槙野
青水門の設計と施工も調べてみたけど、私の調べ方が悪いのか見つからなくて…
もし分かったら教えて!

佐々木
水門についてはあまり調べたことなかったけど、面白いね!
私も調べてみる!

長谷川
私は一回見に行ってみたいな。

槙野
河川敷も散歩しやすい感じになっているし、天気いい時に行ったらすごくいいと思うよ!

 

【物件概要】
●赤水門(旧岩淵水門)
・施工、設計:青山士(あおやま あきら)
・水門の大きさ(1枚):1~4号ゲート幅9m、高さ6.4m
           5ゲート(通船用)幅9.78m、高さ10.5m
・ゲート形式:全鋲接綱ローラーゲート
・閉鎖水位:A.P.+3.0m
・敷高:A.P.-1.82m(完成当時)
・工期:1916年~1924年

●青水門(現岩淵水門)
・水門の大きさ(1枚):幅20m、高さ16m
・水門の重さ(1枚):約214トン
・水門1枚の閉鎖時間:約45分(自動降下:約15分)
・ゲート形式:鋼製ローラーゲート電動両端巻取式
・閉鎖水位:A.P.+4.0m(概ね河川敷の高さ)
・敷高:A.P.-4.5m
・工期:1975年~1982年

 

人物紹介
佐々木
GW連休に予定なかったら、私と江ノ島行かない?海が見たいんだー!

長谷川
ごめん!私はクリアしたいゲームがあるため、パス!

槙野
私は5月3日なら行ける!他の日は家族との予定があって行けない…
この記事を書いた人
CADカフェ編集部

きゃどかふぇへんしゅうぶ

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