子育てママさんオペレーターの1日をお聞きしました
ここがポイント!
女性がCADオペレーターとして働く場合、「子育て中も働ける」というおおきなメリットがあります。今回は、実際に子育てをしながら派遣でCADオペレーターの仕事をされているママ、Sさんの1日をお聞きしました。
子どもができても……。「やっぱりCADがやりたかったのです」
Sさんのご家族は、組織系の設計事務所で大きなマンションなどの設計をされている会社員のご主人と、息子のケンタくん(2歳)との3人暮らし。Sさんとご主人は、大学時代に同じ建築学科で設計の勉強していたころからのお付き合いだそう。
大学卒業後、Sさんは建築家のオフィスで設計業務を担当。そこで住宅をはじめ、いろいろな建築の設計を行いました。もちろんCADオペレーターとしての技術もマスター。結婚後も同じオフィスで働いていましたが、1年後ケンタくんが生まれて、お仕事からはなれることに…。
Sさんは出産後、1年半の間ご自宅で子育てに専念します。でも「設計のスキルも生かしたいし、ケンタももうすぐ2歳。そろそろ社会復帰したいな」と考え、ご主人に相談。そして、ケンタくんを保育園に預けてCADオペレーターとしてお仕事に復帰する決心をしました。
「最初、ケンタをあずけるのは、さびしくて不安もありました。でもケンタは保育園が大好きで、お迎えに行くとお友達や保育士さんたちと、なかよくすごしていた ので安心しました。いろんな歌を覚えて帰ってきて、私たちに披露してくれるんですよ」とうれしそうにSさんは話します。
「仕事に復帰したのは経済的なことも大きかったのですが、なによりCADが 大好きだったんです」とSさん。今は派遣でハウスメーカーに勤務。復帰前の設計事務所のようにデザインをまかされることは少なくなりましたが、社員さんの サポート業務を中心にイキイキとお仕事をされています。
主婦業、子育てに仕事…。「たいへんだけど充実しています!」
そんなSさんの一日のタイムスケジュールをお聞きしました。
6:00 | Sさん、起きてお弁当づくりを始める。ママ友にLINEで用事を伝える。 |
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7:00 | ケンタくん起床。少し遅れて、ご主人が起きてスマホをチェックしている。 |
7:30 | 朝食。ケンタくんは離乳食。テレビは観ずにFMラジオを流していることが多い。 |
7:45 | 全員で家を出る。Sさんとご主人で保育園に向かってケンタくんを見送り。 |
8:15 | ご夫婦ふたりで駅へ。この間に少しおしゃべり。途中の乗換え駅まで一緒。 |
9:00 | Sさん、お仕事開始。昨日残業した社員さんの指示の入った図面を直す作業。 |
12:00 | お昼休み。年下の事務の女の子と行きつけのパスタ屋で食事とおしゃべり。 |
13:00 | 午後のお仕事開始。午前の残りを終わらせ終業まで資料整理や電話対応も少し。 |
16:00 | 終業直前に社員さんから明日の設計変更の作図の指示を受け派遣先の会社を出る。 |
16:30 | 自宅のある駅に到着。駅前のスーパーで買い物をすませてケンタくんのお迎え。 |
17:15 | 帰宅して、洗濯物を取り込みたたむ。夫婦の料理とケンタくんの離乳食づくり。 |
18:00 | 頼んでいた生協の食材や宅急便を受け取り、郵便物のチェックなど雑務をこなす。 |
19:00 | ケンタくんをお風呂に入れる。ご主人の帰りが早いときは手伝ってもらう。 |
19:45 | ご主人帰宅。夫婦で食事。この時間のご主人の帰りは早い。仕事柄、終電も多い。 |
20:20 | ケンタくん就寝。だが、寝かしつけているうちにSさんも寝てしまった……。 |
22:00 | Sさん起きる。ご主人とビールを飲みながら職場でのできごとを聞いてもらう。 |
23:45 | Sさん就寝。 |
以上が、子育てママさんCADオペレーター、Sさんからお聞きした1日。「書き出してみると、私、がんばってますよね」とSさんは笑います。
子育てしながらCADを続けているワケをSさんにたずねてみました。「根っから細かい作業が大好きなんですよ。休みの日も部屋の模様替えをCADで描いてるし」と楽しそう。そして、「パパが家事を手伝ってくれることはあまりないですけど(笑)、同業なので仕事の相談はします。でも、ケンタが健康に育ってくれることが、いちばん!」といいます。
最後にSさんが「自分のCADスキルが少しでも子どもの成長に役立つならうれしい」と語った言葉が印象的でした。