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東京建物散歩~目黒区総合庁舎~

東京建物散歩~目黒区総合庁舎~

槙野
お疲れ!今日も暑いね…

佐々木
お疲れー!外出だった?

槙野
申請書類のことで目黒区総合庁舎にちょこっと。

佐々木
目黒区総合庁舎か。最寄りどこだっけ?

槙野
中目黒駅から徒歩で5,6分くらい?
初めて行ったんだけど、外装が独特だった。

長谷川
どんな感じ?

槙野
白いルーバーがずらりと並んでる感じ。
アルミ鋳造でこのくらいの規模は日本初らしいよ。
竣工してから約60年ほど経つけど、全然劣化とかしてないのかも。

長谷川
すごいね!

槙野
元々は生命保険会社の本社ビルだったけど、内装を改修して2003年に今の建物へ移転したんだって。
ルーバーの内側は避難通路になっていて、階段入り口には煙を屋上に追い出すスモークスタックを日本で初めて採用して、昭和43年に消防庁長官賞を受賞してると庁舎内に掲載されている庁舎のみどころに書かれてたよ。

長谷川
保険会社の本社だったのを庁舎に変えたんだ!

槙野
2000年に保険会社が倒産して、本社ビルとその土地が売却されることになったとき、庁舎の老朽化と狭さで悩んでいた目黒区がこれを購入して改修したんだって。
ちなみに、このビルが建つ前はアメリカンスクールがあって、その前は牧場だったそうよ。

佐々木
ビルの設計と施工はどこ?

槙野
建設当初の設計は村野藤吾さんで、施工は大成建設。
改修工事の設計は安井建築設計事務所で、施工はフジタと青木などのJV。

佐々木
村野藤吾さんって、広島世界平和記念聖堂を設計した人だよね?

槙野
そう!庁舎のみどころの横に村野藤吾さんの紹介も掲載されていたけど、横浜市とか宝塚市の庁舎や有名大学なども多数手掛けているすごい方だった。
3階の南口から入ると広いエントランスホールがあるんだけど、それがまた豪華!
床も壁も大理石で、天井には天窓もあって、天窓の内側は綺麗なモザイクになってる。



長谷川
床も壁も大理石!それは豪華だ!

槙野
エントランスの先には2階から4階まで続くなだらかな曲線の螺旋階段があって、庁舎で結婚式を挙げた人は螺旋階段でウェディング写真とかも撮れるらしい。
庁舎のみどころは3階の螺旋階段の奥に掲載されている。



佐々木
役所で結婚式できるのは珍しいね!

槙野
そうだね!
民間企業の本社だった建物を公共施設に改修するのに一番大変だったのは、時間だったらしい。

佐々木
時間?

槙野
移転のためには閉庁するしかなく、閉庁できるのは年末年始期間だけなので、年末年始まで間に合わないと移転が1年先に伸びてしまうから、かなり厳しかったんだって。
実質的な改修工事期間は半年もなかったらしいよ。

佐々木
あの規模で工期が半年も無いのは結構パツパツだね!

槙野
なので乾く時間が必要なモルタル工法とかは避けたんだって。
あと、組織変更が比較的多いから、変更に対応しやい設計にしたらしい。
エントランスと螺旋階段の他に、中庭の池や和室、茶屋なども残されていて、和室と茶室は文化的活動を目的とした登録団体が利用できるそうよ。

長谷川
私も申請業務で目黒区総合庁舎に行くことがあれば、外内装の色々を見てみる!

 

【物件概要】
設計:村野藤吾
施工:大成建設
改修設計:安井建築設計事務所
改修施工:フジタ・青木・三海JV
構造:本館→鉄骨構造・鉄骨鉄筋コンクリート構造・鉄筋コンクリート構造
   別館→鉄骨構造・鉄筋コンクリート構造
敷地面積:18,312 m²
建築面積:6,512 m²
延床面積:46,814 m²
階数:本館→地上6階、地下3階
   別館→地上9階、地下3階
竣工:1966年6月
改修:2002年4月~2003年3月

 

人物紹介
佐々木
夏休み中はばーちゃん家行ってたけど、食べ物が美味しすぎて太っちゃった。ƪ(˘⌣˘)ʃ

長谷川
私は家族で旅行行ってきたけど、久しぶりにゆっくりできてよかった!

槙野
私は実家帰って久しぶりに地元の友達とも会えて楽しかったわ!(❁´◡`❁)
この記事を書いた人
CADカフェ編集部

きゃどかふぇへんしゅうぶ

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